「僕は頭がおかしくなってしまった――」
高校生の行人(ゆきと)は幼い頃から、隣に住む年上の女性・朝乃のことが好きだった。
だが彼女は短大卒業と同時に結婚、行人の目の前から姿を消してしまう。
想いを伝えられないまま離れ離れになったことで、朝乃への恋心が忘れられない行人。
どんな女の子と付き合っても上の空で、長続きせずにフラれてばかりの日々。
そんなある日、目覚めるとそこには「朝乃」がいて――?
初恋が忘れられない男子と、大人になり切れない女性。
ままならない想いを抱えたふたりが直面するのは…?
ひんやりと背筋を伝う、真夏の蜃気楼のような恋愛ミステリー。